柏崎刈羽原発に出されていた運転禁止命令の解除について、原子力規制庁は29日、県の技術委員会に解除の経緯を説明しました。
今年初めて開かれた県の技術委員会。柏崎刈羽原発の運転禁止命令が去年12月に解除されたことを受け、原子力規制庁に説明を要望し開かれました。
規制庁の担当者は、追加検査の結果と東電に原発を運転する「適格性」があるとした判断について説明しました。
【規制庁担当者は】「自らがチェックし、一過性にしないする取組み、職員が変わっても世代を超えて継承する取り組みをしっかり求めたい」
説明を受けた委員からは…
【委員】「核物質防護の態勢を今一層確かなものにして基礎検査は行われていたのか」
委員からはこれまでの東電の監視態勢を問う声や不要な警報を減らすよう改善したことに対し監視の目が緩まないか危惧する声などがありました。
た東京電力が能登半島地震による柏崎刈羽原発の被害を説明。6号機ではおよそ600リットルの水があふれましたが、詳しい原因が分かっていないとしました。
【委員】「水がたくさん漏れたということと、ぜひその辺もきちんと解析されて」
【東電の担当者は】「十分検討しきれていないので、解析して原因を追究したい」
運転禁止命令の解除については…
【県技術委員会 小原徹 座長】「命令解除に納得できたかというよりは、きょうの説明には納得した。東電には一過性のものにすることなく、継続して続けてほしい」
技術委員会は来月15日も開かれる予定で、今後、柏崎刈羽原発の安全性の確認について国や東電への質問事項をまとめるとしています。
こうした中、東京電力は28日、刈羽村で説明会を開き住民およそ70人が参加しました。柏崎刈羽原発の事実上の運転禁止命令解除を受けて開かれ、説明会では東電がテロ対策の改善状況などを説明しました。
会場からは問題が繰り返し起きたことに対して東電の事業者としての覚悟を問う声や有事の際の迅速な情報発信について求める意見が出たほか、地震に関する不安も上がりました。
【住民は】「今回の能登半島地震を見るともう道路何てぐちゃぐちゃ。それで逃げろと言っても逃げられない」
【東京電力 新潟本社 橘田昌哉 代表】「自家用車、バスによる避難が困難な場合にヘリコプターや船舶を活用した避難も行われている」
東電は30日、柏崎市でも説明会を開きます。