関西電力は19日、和歌山市で計画していた「和歌山火力発電所」(総出力370万キロ・ワット)について建設を断念すると発表した。原子力発電所の再稼働が進んでおり、経営資源を脱炭素につながる電源にシフトさせる。
和歌山火力発電所は、政府の電源開発調整審議会で1997年に計画が承認され、関電は翌98年、住友金属工業(現日本製鉄)から和歌山市沿岸部の埋め立て地を購入した。液化天然ガス(LNG)を燃料とし、総出力は原発4基分に相当する関電で最大規模の火力発電として整備する計画だった。計画の中止に伴い、2024年3月期連結決算で、約1230億円の特別損失を計上する。【読売新聞】