日本原子力発電東海第2原発(茨城県東海村)の安全対策工事を14日、周辺6市村の首長による「原子力所在地域首長懇談会」が視察した。防潮壁の工事は約6割が完了した。また東海村の山田修村長が報道陣に、再稼働の際に原電と協議する項目を防災対策などに決定したと明かした。
同会は、高さ10~12メートルのくいを打ち込んだ防潮壁や、災害対策本部を設置する緊急時対策所建屋などを視察した。工事は予定通りに進んでおり、24年9月の完了時期に変更はないという。
視察後、山田村長は「かなり進捗した」と感想を述べた。6市村は原電との新安全協定で再稼働に実質的な事前了解権を持ち協議会で合意形成を図るが、「協議や事前了解を考えると、工事完了や使用前検査の時期を把握する必要がある」として原電に迅速な情報共有を求めた。協議会では、安全対策▽防災対策▽住民への丁寧な説明と理解活動の促進――をテーマとすることを原電に提示し、6月に合意を得たという。【毎日新聞】