島根原子力発電所で重大事故が発生した際に、原発から30キロ圏内に住む境港市と米子市の住民が、よりスムーズに避難できるよう県などは、地区ごとの避難経路などを詳しく説明する新たなパンフレットを制作し、圏内の全世帯に配布することを決めました。
鳥取県は、松江市の島根原発で事故が起きたときの県や国の対応や、原発から30キロ圏内に住む境港市と米子市の住民の避難計画などを説明する「原子力防災ハンドブック」を、県内の全世帯に配布しています。
県と境港市それに米子市はこれとは別に、30キロ圏内のおよそ3万1000世帯の住民向けに、新たなパンフレットを境港市の68の地区、米子市の9の地区ごとに作成することを決めました。
このパンフレットでは、避難計画で決められている地区ごとの避難経路や避難場所などを、地図付きで細かく説明することにしていて、県などでは、島根原発の再稼働に向けた手続きが進むなか、避難計画の実効性を向上させたいとしています。
境港市では来年の年明けごろ、米子市では今年度中をめどにパンフレットを配布する予定で、境港市は、これをもとに住民説明会を開くことにしています。
県原子力安全対策課は「自分が住む地区の動きにフォーカスすることで、緊急時でも避難行動が一目で分かる内容にしたいと考えている」話しています。【NHK】