東京電力は、福島第一原子力発電所にたまるトリチウムなどの放射性物質を含む処理水を海に流す計画への理解の醸成について、「事故の責任がある事業者側が判断するのは難しい」とした上で、理解が得られているかどうかの判断のあり方を国と検討していきたいとする考えを示しました。
福島第一原発の処理水をめぐっては、政府の方針に従い東京電力がまとめた、基準を下回る濃度に薄めて海に放出する計画を、原子力規制委員会が今月22日に認可し、立地自治体である双葉町と大熊町、それに福島県が、トンネルなどの設備の建設に必要な事前了解を行うかが焦点になっています。
東京電力は、28日の定例会見で、「事前了解が得られれば本格的な工事に着工となるが、多くの人たちに理解を深めて頂けるように説明を尽くしていく」と計画の実行に向けたこれまでどおりの考えを示しました。
一方で、「何を持って理解が深まったと判断するのか」という質問に対しては、「事故の責任がある事業者側が判断するのは難しく、第三者的に判断してもらう必要があると思っている」と述べ、理解の醸成のあり方について国と検討していきたいとする考えを示しました。【NHK】