四国電力は24日、伊方原発3号機(愛媛県伊方町)で2019年12月に始まった定期検査の全工程が終了し、通常運転を再開したと発表した。定検期間は761日で、11年の東京電力福島第1原発事故後に安全対策を施した1936日に次ぐ2番目の長さとなった。
20年4月の改正原子炉等規制法施行で検査の形式が変更された後、伊方原発として初めて定検を終了した。従来原子力規制委員会の最終検査を受けることが義務付けられていたが、今回から四電主体で検査し、規制委が監視する形式となった。検査の内容は従来と変わらない。
四電によると、24日午後3時10分に最終の検査を終え定検を終了した。今回は、燃料集合体157体のうち、プルサーマル発電で使うプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料5体を含む41体を新燃料に取り換えた。検査項目は原子炉制御装置の更新など当初121件だったが、定検期間が延長されたため中央制御室の居住性確認など5件を追加した。
定検は通常運転開始から13カ月以内に実施が義務付けられ、次回は23年2月3日から始まる予定。【愛媛新聞】