「福島事故は終わっていない」。脱原発を目指す市民約90人が12日夜、東京電力本社前(東京都千代田区内幸町)で、福島第一原発事故の責任をいまだ十分に果たしていない東電に抗議の声を上げた。裁判で責任を追及している東電株主代表訴訟原告団など141団体が賛同する活動で、2013年10月から毎月続け100回目となった。
参加者らは和太鼓の音に合わせ「原発やめろ」などと東電本社に向かって大声で訴えた。呼び掛け団体「たんぽぽ舎」の柳田真さん(81)は「東電にはこれまで被害者に誠実に対応してほしいと訴えてきた」と話し、「最後の一人まで賠償貫徹」と東電自らが定めた賠償姿勢「三つの誓い」を読み上げ反省を迫った。
参加者は東電の担当者に申し入れ書も手渡した。事故を起こした東電に原発を動かす資格はないとして、東海第二原発(茨城県)の再稼働を目指す日本原子力発電への資金援助停止を求めた。【東京新聞】