東京電力福島第一原発の事故に伴う除染で出た廃棄物の中間貯蔵施設への搬出が18日、福島県白河市で完了し、式典が開かれました。
原発事故のあと福島県内で行われた除染で出た土や廃棄物は、各地の仮置き場から、福島第一原発の周辺に整備された中間貯蔵施設に運び込む作業がいまも続いています。
このうち白河市では、廃棄物を詰めた袋、29万袋以上が発生し、6年余りをかけて仮置き場から中間貯蔵施設への搬出を進め、18日、作業が完了することから、式典が開かれました。
鈴木和夫市長が「地域の皆様の協力のおかげで、無事にすべて搬出することができました。感謝申し上げます」とあいさつすると、最後のトラックが出発しました。
福島県ではいまも100か所余りで除染廃棄物の仮置き場が残っていて、環境省は来年3月までに帰還困難区域を除いて中間貯蔵施設への搬入をおおむね完了させるとしています。
中間貯蔵施設に運び込んだ土などは24年後までに福島県外で最終処分することになっていますが、その場所や方法はいまだに決まっていません。
白河市内の仮置き場の近くに住む70代の男性は「仮置き場を自分たちが住む場所に作る決断をした時は大変でしたが、無事に搬出を終えることができよかったです」と話していました。【NHK】