経済産業省は3日、2030年時点の電源別発電コストの再計算結果を有識者会議で公表した。太陽光発電など再生可能エネルギーを補う火力発電の効率低下に伴う費用を各電源のコストとして算入すると、太陽光は原発や液化天然ガス(LNG)火力に比べ割高になり、7月に示した試算と異なる結果になった。
太陽光や風力の発電量は天候に左右される。安定的な電力供給には火力発電などによる調整が欠かせない。今回は再エネ活用に伴って生じるLNG火力の利用率低下や燃費悪化によるコスト増を各電源に上乗せした。その結果、事業用太陽光の発電コストは1キロワット時当たり18.9円となり、LNG火力の11.2円や原発の14.4円を上回った。コスト面の優位性が低下すれば、太陽光の普及に影響が出る恐れがある。【共同通信】