美浜町議会は8日、原子力規制庁の西村正美・地域原子力規制総括調整官と関西電力の担当者を招き臨時の全員協議会を開いた。審査の不備を指摘して大飯原発の国の設置許可を取り消した4日の大阪地裁判決に対し西村氏は「(想定する地震の最大の揺れについて)美浜原発も含めて余裕を持たせて審査した」などと弁明。議員からは「安全重視の側に立つべきだ」「原告住民側の意見を聞かずに議論するのはおかしい」との指摘が出た。
想定する地震の最大の揺れを示す「基準地震動」は平均値に基づいて算出されたが、判決は、実際はそれより大きな地震が発生する「ばらつき」を考慮して審査すべきだったと指摘。これについて西村氏は「断層を長く想定したり、震源を浅く想定したりするなど不確かさを考慮し、地震動を上乗せした」と説明した。これに対し、議員は「平均より大きな地震がたくさん起きている」と追及し、西村氏は「適切に上乗せした」と答えた。【NHK】