東京電力は、福島第一原子力発電所の津波対策について、高さ11メートルになる防潮堤の設置が完了したと発表しました。今後は、ことし4月に国が示した新たな想定に基づいて最大16メートルの防潮堤の建設を進める方針です。
東京電力は、3年前に示された北海道沖の「千島海溝」で起きる巨大地震の想定を踏まえて、福島第一原発の海側に防潮堤を設置する工事を行っていて、9月25日に設置が完了したと発表しました。
この防潮堤は、1号機から4号機の海側のかさ上げした造成地の上に高さ1.7メートルのコンクリートの壁を全長600メートルにわたって設置したもので、海からの高さは11メートルになります。
一方で、ことし4月に国の検討会が示した新しい想定に基づくと「日本海溝」で巨大地震が起きた場合、福島第一原発にこの防潮堤を越える津波が襲う可能性が示されたことから東京電力は9月、最大の高さが16メートルになる防潮堤を2023年度までに建設する方針を明らかにしています。
【NHK】