住民説明会は、「高レベル放射性廃棄物」、いわゆる「核のごみ」の最終処分場の選定をめぐり、調査への応募を検討している寿都町の磯谷地区で7日初めて開かれ、19人が出席しました。
説明会は非公開で行われ、終了後、取材に応じた片岡春雄町長によりますと、町からは財政状況や、「核のごみ」の最終処分をめぐる制度などについて説明したということです。
しかし、この後、住民からは国のエネルギー政策など町の立場からは返答が難しい質問が集中し、期待していたような意見交換ができなかったということです。
このため町では再度、この地区での説明会を開くことになりました。
片岡町長は、「住民の中には核に対する不安、不信感を多く持っている方がいると感じた。きょうの雰囲気を見ても急いで判断をしてもいいことはないと思う」と述べ、慎重に判断する考えを示しました。
住民説明会は、町内の残る6か所でも開かれる予定ですが、初回の説明会が円滑に進まなかったことは、「核のごみ」をめぐる議論の難しさを改めて浮き彫りにした形になりました。【NHK】